当社には、様々な方からご相談の電話やメールが来ます。
殆どが欠陥で困っておられる方からですが、中にはお断りをする方もいます。
それは、世間でクレーマーと呼ばれている方です。
住宅は車などの機械と違い、どうしても施工誤差が発生してしまいます。
ですから、場所にもよりますが1mmや2mmの誤差まで直せと言われても、私や施工会社ではどうしようもありません。
以前「お金はいらないから」と言って、仕事を途中でおりた事が一度だけあります。
第三者検査を行っていたので、当然施工会社に補修を指示しました。
残金の決済の時になって、私の指摘を受けた分は瑕疵だから、その分値引きをしろということを言い出してしまったからです。
電話やお会いして話をしている時、私が一番注意しているのはこの点です。
会話や行動の端々でクレーマーの影がちらつくと、仕事は受けません。
私の仕事の目的は、あくまでも第三者として瑕疵のない建物づくりのお手伝いをすることです。
ですから、私の報告書がクレームの材料に使われることだけは避けなくてはなりません。
私がこういう立場を貫いているからこそ、業者も第三者を受け入れてくれるのです。